2016/12/09

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

ヘリコバクターピロリ感染症

ヘリコバクターピロリ菌は、ヒトの胃内に生息するグラム陰性桿菌です。

全世界人口の約半数に感染しているとされる最大規模の感染症です。免疫力の完成していない幼少期に体内に侵入し、胃粘膜に持続感染するとされています。感染経路は諸説ありますが、特定はされていません。 胃の中は強酸性であり、従来、菌は生息しないものとされていました。しかし、オーストラリアの学者であるウォーレンとマーシャルは胃内に生息するヘリコバクターピロリ菌を発見し、その功績により2005年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。 ヘリコバクターピロリ菌は、胃粘膜に持続感染し、慢性萎縮性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、胃MALTリンパ腫など様々な疾患を引き起こします。わが国で多い胃がんは、現在ではヘリコバクターピロリ菌感染症である事が分かっており、感染者には除菌治療が勧められています。 診断方法は、血液検査、便検査、呼気試験などの検査を、状態に応じて使い分けて診断します。また、診断に際しては、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)が必須となります。 ピロリ菌感染症と診断されると、除菌治療の適応となります。除菌治療が成功すると、胃がん発症率が約1/3程度に減少すると報告されていますが、ゼロになる訳ではありません。そのため、除菌治療後も定期的な内視鏡検査が必要となります。